[ Wの… ]
※ ぜひ、昨日の「 W の悲劇… 」 から先にお読みください ( 笑 )
大事な愛車は失ってしまったけれども、なにはともあれ、命が助かってよかったねぇ…
などと奥さんと、しみじみ語り合っていたWさんのもとへと届いた、一通の封書。
差出人は、高速道路公団…
なんだろうと思いながら、開封してみた Wさんは、驚いた!
なかから出てきたのは、Wさん宛ての… 請求書…
先般の車両火災によって、高速道路の 「 防音壁 」 が焼けてしまったので、それを弁償せよ、と。
はたして、その代金は…
防音壁1枚の値段が、120万円! それが、6枚!
請求金額は、@120万 × 6 = 720万円也 !!!!!!!!!!
7万2千円でも、72万円でもないよ。 720万円だよ!
奥さんと、しみじみ語り合っていた Wさんが、思わずお茶をふき出したかどうか、は知らないが、
とにかく、その金額に、Wさんは、驚いた。 そりゃ、そうだ。 720万円だもの!
愛車が炎上したうえに、さらに、非情な支払い請求…
まさに Wさんを襲った、Wの悲劇…
720万でクルマを買おう、ってんじゃない。 ( それなら、まだ、やる気も起きるだろう )
高速道路の防音壁の修理に、720万… いくら、原因は自分だとはいえ… トホホ…
嘆いてばかりもいられない。 と Wさんは、まずは自動車保険会社に相談してみたものの、
それは保険の対象外です、とツレナイ返事…
いよいよ困り果ててしまった Wさん。 そんな大金、すぐに支払えるはずもなく…
とりあえず、逃げも隠れもせんから、と高速道路公団には、支払い期日を延ばしてもらい…
さぁて、どうしたものか…
720万円の請求書を前に… 悩んで、悩んで… 考えて、考えて…
そして Wさんが、とった行動とは!
Wさんは、困り果てたあげくに… ペンをとった。
そして、現在の自分がおかれている状況、そうなってしまった顛末を、A4サイズの紙4枚に綴った。
辞書を片手に、つたないドイツ語で…
なんと Wさん、
燃えてしまった愛車 “ P ” の本国の社長さん宛てに、直筆の手紙を出すことにしたんです。
ダメもと、で… ワラにも、すがる思いで…
僕は、“ P ” が大好きで愛用していたのですが、実は、不慮の事故で、炎上してしまい、
おまけに、いま、道路の修理代金を請求されて、それを支払えずに困っています…
どうか、こんな僕を、どうにか、助けていただくわけにはまいりませんか…
ってなことを、熱く、切実に、必死になって書いたんでしょう、Wさん。
思い切って、投函してはみたものの… すぐに返事など来るはずもなく…
ダメもと、とはいえ、やっぱりダメかぁ〜 そりゃ、そうだよなぁ〜
“ P ” には関係ないハナシだもんなぁ〜 ドイツ語の文章、メチャクチャだったしなぁ〜
と、あきらめかけていた… そ、そのとき!
な、なんと、ドイツ本国から、Wさんのもとへ、返事が届いたぁ! その内容とは…
>我々は、我々のお客さまが、我々のクルマで引き起こした窮地を、放っておくわけにはいかない。
>わかった。 なにも心配するな。 すべての費用は、我々が出そうじゃないか。
( 注: この文面は、夢野が想像力を働かせて、期待も込めて創作したものです )
とにもかくにも、そういった内容の手紙が、ドイツ本国から、Wさんへと送り届けられ、そして、
日本のディーラーを通じて、ホントに “ P ” から、防音壁の修理代金は支払われたのです!
いやぁ〜 ダメもとであろうと、なんであろうと、チャレンジしてみるもんですなぁ。
Wの一念、岩をも通す。 なにはともあれ、 めでたし! めでたし!
ところが… このハナシは、これで終わり、ではない。
さらに、さらに、信じられないことに…
それから、まもなくして…
Wさんに、な、な、なんと! ピカピカの新車が1台、プレゼントされたのです!
高速道路上で燃えてしまった Wさんの愛車と同じ、そのクルマの名は… もちろん…
Wの悲劇は、まさかの、W の歓喜へ!!
Wさんが、自分の一生を、“ P ” に捧げることを誓ったのは、言うまでもない… (終わり)
※昨日、今日の文章は、すべて夢野が “ 聞いたハナシ ” です。
※もしも高速道路で、あなたを悲劇が襲ったとしても、それが歓喜へと変わる、とは限りません。
ってか、フツーは変わりません。 みなさん、くれぐれもクルマの整備には気をつけて!
クル馬鹿アーカイブ → 2005/11/18
コメント
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いやー良い話ですねー
請求書までは予想してたのですが・・・・
最後では目頭が熱くなりました(涙)
車が燃えた時は防音壁に気をつけましょう!!(チョット違うか!!)
Comment by prov48 #05 — 2006-11-18(Saturday) @ 17:46
当たって砕けろではありませんが、そういうこともあるんですねー。きっとWさんの真摯な気持ちが通じたんでしょうねぇ。
実は私もその昔(15年ほど前)、VWへ投書をしたことがあります。今の水冷FFビートルではなく空冷RRのビートルを販売店で正規販売していただけませんかという、いま思えばかなりアレな内容だったのですが、丁寧な返信が届きましたっけ。――英文で。ドイツ語じゃなくて幸いでした(笑)。
Comment by 泥井戸 — 2006-11-18(Saturday) @ 19:25
Wさんの取った行動もなかなか素晴らしいですが、それに応えてくれる
”P"社さんもそれ以上に素晴らしいですね!
いや〜、なかなかいい話を聞かせて頂きました。
イタリアの”A"社じゃ、そうはいかないんだろうな・・・(笑)
Comment by MENBO — 2006-11-18(Saturday) @ 22:33
はじめまして。毎回楽しく拝見しています。私もイタリアの”A”社のクルマに乗ってます。以前グローブボックスが壊れた時「グローブより重いもの入れるからじゃい!」とメーカーに言われたとか言われないとか・・・ P社のクルマ好きの琴線にビリビリくるような対応には到底かないませんね。
Comment by ヌンチャク — 2006-11-19(Sunday) @ 08:26
僕がこのハナシを聞いたときに思ったことは、
prov48さんと同じように「防音壁には気をつけなきゃ!」ってことと(笑)
(それにしても、全国の防音壁だけで、いったいいくらになるんだろう?)
それから、やっぱり、僕も“P”に一生、ついていこう、と(笑)
イタリアの“A”社はわかりませんが、これが国産メーカーだったら、どうだったでしょうね。
“P”と同じ対応を期待するわけではないけど、その対応の仕方(メーカーの気持ち)によって、
顧客の(一生の)ハートを掴まえることができるのであれば、もしかしたら、
安い出費(少なくとも、無駄な出費では決してない)かもしれません。
“もてなしの心”とか“プレミアム”とかって、たとえば、こういうことなんじゃなかろうか、
なんてことを感じました。
広告宣伝に何億円ものお金を使うのも必要なのかもしれないけど、
ブランドのリアリティというのは、こうしたエピソードの積み重ねによって、
醸成されていくのではないでしょうかね。
泥井戸さん
「VWへの手紙」のハナシ、ぜひ、くわしく教えてくださいな。楽しそう (笑)
Comment by yumeno — 2006-11-19(Sunday) @ 08:35
ヌンチャクさん
はじめまして!
>グローブボックスが壊れた時「グローブより重いもの入れるからじゃい!」
>とメーカーに言われたとか言われないとか・・・
ブランドのリアリティは、こうして醸成されていく(笑)
でも、ヌンチャクさんも、MENBOさんも、そして僕も、そんな“A”が大好きなんですね。
いろんな“もてなしの心”が、あってもいいんじゃないでしょうか(笑)
Comment by yumeno — 2006-11-19(Sunday) @ 08:53
こういう話は広告業界でときどき取り上げられますが、P社はよい判断をされました。これ、日本の販売社に問い合わせていたらどうなっていたのかと考えるのはイジワルでしょうか。
いずれにせよ、ハンドル不具合で泥沼にはまっているV社とその販売会社とはエライ違いですね。
Comment by machalea — 2006-11-19(Sunday) @ 09:59
当時の手紙が見つかりましたので、それを手に、ちょこっと日記を書いてみました・笑。
今でもタイプ気蝋イなクルマの一つです……。
Comment by 泥井戸 — 2006-11-19(Sunday) @ 21:38
machaleaさん
日本の販売社に問い合わせていたら・・・
“ P ” は、一生の顧客を獲得し損なったのかな・・・
Comment by yumeno — 2006-11-20(Monday) @ 00:38
泥井戸さん
切手の料金不足というのが、笑っちゃいました(笑)
お客さんを “ ほったらかしにしない ” というのは、とっても大切なことだと思います。
クルマ屋さんにしても、ラーメン屋さんにしても・・・
Comment by yumeno — 2006-11-20(Monday) @ 00:43
夢野さん。どもども
Wさんってどなたなんでしょうかね・・・Wさんって
ちなみに
私の愛車の1台は一生「P」です(笑)
Comment by wabipapa — 2006-11-20(Monday) @ 16:14
“ W ” abipapaさん。どもども
おや、こりゃまた、ずいぶんと偶然が重なったものですな(笑)
Comment by yumeno — 2006-11-20(Monday) @ 17:09
こんばんは、遅ればせながら….
いやぁええ話やなぁ..と思うより前に思ったのが、これは、P馬鹿(失礼!)
でかつ、比肩なき文才のエッセイストが創作したいわゆる『都会神話』なの
ではないかと…. おもわず、なんで対物がおりないんだろうと、今まで1度
も読んだこともない保険の約款を読んでるうちに….
予想通り、ぐが〜すぴぴぴ〜 ZZzzz (^^;
いや、でもこういうエピソードが(たとえそれが神話であっても)時代を
経てブランドアイデンティティを形成するんだなと。
ちなみに職場の友人で、A社の苺禄速度選択に乗ってるやつがいますが、
これが典型的な初期ロットでトラブル連発して、再現性が良い個体だという
ことで、同じ苺禄を代車で提供してもらって期限なし調査車両に。
A社からはROM氏が来日して色々とチューニングしたようですが、調査後
に、ROM氏曰く『貸してくれたお礼に、製品には載せないスペシャル
ROM入れといたよ』と言われて、オーナーは悦に入っていました。
ろくに検証もせずにベータ版をリリースしちゃうROM氏もROM氏とい
うか…. (^^;;
Comment by Stargazer — 2006-11-21(Tuesday) @ 23:52
Stargazerさん
僕は、“ A社の苺禄速度選択 ” の意味を解読しようと試みているうちに、
ぐが〜すぴぴぴ〜 ZZzzz・・・ (笑)
Comment by yumeno — 2006-11-22(Wednesday) @ 01:22
こんにちは
実はワタクシも数年前に「P」社のリアエンジン車を全焼させてしまいました。
「P」社の名誉の為に先にお伝えしますが そのクルマは「P」社以外の人間によって改造がなされ その結果の全焼です。
全焼の話しはともかく、今日お伝えしたいのはワタクシの火事の際は その火事に起因してダメージを受けたアスファルトの引き直し代とその工事に伴う諸費用(交通整理のガードマンなど)の費用を請求されましたが、加入しておりました自動車保険で支払いが出来ましたよ ということです。
裏の手を使ったとか コネがあったとかではなく、フツーに「対物」として・・・。
防音壁と路面は別扱い ?
Wサンの加入していた保険の契約内容 ?
保険会社からつれない返事しか届かなかった理由は判りませんが、実例として保険がおりた件、全焼組の1人としてお伝えしておきます。
なお その際 延焼した国有林とそこに違法設置されていた看板等の請求は届きませんでした。
Comment by 356 — 2006-11-22(Wednesday) @ 10:07
追記:
先のコメントに「P社以外の人間によって改造がなされた結果の全焼」と書きましたが、この「人間」はワタクシの事です。ワタクシのブログに登場するイロイロなクルマ屋サンのことではありませんので お間違いなく。
念のため・・・
Comment by 356 — 2006-11-22(Wednesday) @ 10:13
356さん
こんにちは!
なんだか、たんたんと語ってらっしゃいますが、実際には大変だったのでしょうね。
笑いごとではありませんが、“全焼組”というのが、いいです。朝青龍みたいで。
クルマが炎上してしまって発生した損害を、だれが弁済するのかは、ともかく、
悲劇には変わりないのだから、くれぐれも、そういうことが起こらないように、
充分、気をつけたいものですね。
Comment by yumeno — 2006-11-22(Wednesday) @ 10:25